むし歯

むし歯とは？

むし歯は、お口の中に存在する細菌が食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサにして増殖し、「プラーク（歯垢）」という細菌のかたまりを形成することで始まります。
このプラーク内で産生された酸が、歯の表面を覆っているエナメル質を溶かし始め、歯の内部へと進行していきます。
こうして歯に穴があいてしまった状態が、一般的に「むし歯」と呼ばれるものです。

食生活とむし歯の関係

お口の中では、歯が溶ける「脱灰」と、それを修復しようとする「再石灰化」のバランスによって、むし歯の発生が抑えられています。
しかし、間食の回数が多い、長時間にわたって飲食を続けるといった習慣があると、お口の中が酸性の状態になる時間が長引き、再石灰化が追いつかなくなります。これにより、むし歯のリスクは高まります。

特に睡眠中は唾液の分泌が減少するため、酸を中和する力が弱まり、むし歯が進行しやすくなります。
毎日の食べ方や生活習慣を見直し、歯を守る意識を持つことが大切です。

※脱灰：飲食によって歯の表面からカルシウムやリンが溶け出す現象
※再石灰化：唾液の作用により溶け出した成分が歯に再吸収され、表面が修復されるプロセス

むし歯の進行段階

ステージ1

歯の表面に白濁などの初期症状が現れますが、穴はあいていない状態です。
この段階であれば、適切なケアによって自然に治る可能性もあります。

ステージ2

エナメル質に小さな穴があいた状態です。
まだ痛みはなく、自覚症状がほとんどないことが多いです。

ステージ3

むし歯が象牙質まで進行した段階です。
冷たいものがしみるなどの違和感が出ることがあります。

ステージ4

歯の神経（歯髄）に達すると、ズキズキとした痛みが出たり、噛むと痛むようになります。
日常生活に支障が出始めることもあります。

ステージ5

歯の大部分が崩れ落ち、根っこの部分だけが残った状態です。
神経が壊死して膿が溜まり、激しい痛みや歯ぐきの腫れを伴うことがあります。

なぜむし歯を繰り返してしまうのか？

むし歯治療が終わったからといって、油断は禁物です。
詰め物や被せ物（補綴物）の周囲には天然の歯質が残っており、補綴物の劣化や接着剤の隙間から再度むし歯が発生することがあります。

特に、神経を取った歯は痛みを感じにくく、むし歯の再発に気付きにくいため注意が必要です。治療後こそ、定期的なメンテナンスとセルフケアの徹底が重要です。

むし歯にならない、再発させないために

あずまデンタルクリニックで行うむし歯予防