夏休みは子どもにとって自由な時間が増える楽しい時期ですが、その反面、生活リズムが乱れやすくなる時期でもあります。食事やおやつの時間が不規則になったり、歯磨きのタイミングがずれたりすることで、虫歯のリスクが高まることもあるため注意が必要です。そんな中で、虫歯になる前に予防する「予防歯科」の重要性が改めて注目されています。
今回は、子どもの虫歯予防における予防歯科の重要性と、生活習慣の乱れが虫歯増加につながる理由、さらに夏休みに見直したいセルフケアのポイントを解説します。
1. 子どもの虫歯予防のために知っておきたい予防歯科の重要性
予防歯科とは、虫歯や歯周病が進行する前に、原因となる習慣や口腔内の環境を整えてトラブルを防ぐ取り組みです。子どもにとっても予防の意識は非常に重要で、将来の歯の健康に大きく影響する可能性があります。以下では、子どもの虫歯予防における予防歯科の重要性について解説します。
①乳歯は永久歯よりも虫歯になりやすい
乳歯は構造的に柔らかく、酸への抵抗力が弱いとされているため、虫歯ができると進行が早い傾向があります。特に初期の虫歯に気づきにくいこともあり、早めの予防が欠かせません。
➁乳歯の虫歯は永久歯にも影響を及ぼすことがある
重度の乳歯の虫歯は、下に控えている永久歯の質や生え方に影響する可能性があります。将来の歯並びや噛み合わせにも関わる可能性があるため、乳歯の段階からのケアが重要とされています。
➂定期検診が習慣になるとセルフケアも身につきやすい
小さいうちから歯医者に通う習慣がつくことで、口腔内を意識する機会が増え、自分で歯を守ろうとする気持ちも育ちやすいと考えられています。
④家庭では難しいケアで虫歯予防を強化
予防歯科では、フッ素塗布や専門的なクリーニングなど、家庭では難しいケアを受けることができます。こうした処置により、虫歯になりにくい口腔内環境が整いやすくなるとされています。
➄歯医者でのアドバイスが家庭のケアの質を高める
定期的なチェックを通して、仕上げ磨きのコツや食生活のポイントを学べる機会になります。保護者のケアに対する理解が深まることで、子どもの口腔内環境の改善にもつながるでしょう。
子どもの将来の歯の健康を守るためにも、日々の習慣と定期的な予防歯科の受診を通して、早い段階から「守る意識」を育てていくことが大切です。
2. なぜ生活習慣が乱れると子どもの虫歯が増えるのか
夏休みは学校がなく、時間の使い方が自由になる一方で、生活リズムが不規則になりやすい時期です。そうした日々のちょっとした変化が、子どもの口腔内環境に影響を及ぼすこともあります。ここでは、生活習慣の乱れが虫歯のリスクを高める理由について説明します。
①おやつや食事の時間が不規則になる
だらだらと長時間にわたって飲食を続けると、口腔内が酸性になりやすく、歯の表面が溶けてしまうことがあります。また、時間を決めずにおやつや飲み物を口にする習慣は、虫歯の原因につながることがあります。
➁ジュースやスポーツドリンクの頻度が増える
夏は水分補給の回数が増えるため、ジュースやスポーツドリンクを選ぶ機会が増える傾向があります。こうした糖分を含む飲み物をこまめに飲むことで、口腔内に糖が残る時間が長くなり、虫歯の原因になりやすいと考えられています。
➂寝る時間・起きる時間が乱れる
夜更かしや朝寝坊によって生活のリズムが崩れると、歯磨きを忘れたり、タイミングが遅くなったりすることがあります。特に寝る前の歯磨きが習慣から外れると、寝ている間に虫歯が進行しやすくなるともいわれています。
④歯磨きが雑になりがち
旅行やイベント、帰省などの非日常が続くと、歯磨きの時間が短くなったり、形式的に終わらせてしまうことがあります。また、朝の準備に追われて丁寧に磨けない日が増えると、磨き残しが多くなる可能性もあります。
➄保護者のチェックが甘くなりやすい
夏休みは子どもが親の目の届かない時間や場所で過ごすことが増え、仕上げ磨きを省略してしまうケースもあります。本人に任せきりになると、ケアが十分に行き届かず、虫歯のリスクが高まることがあります。
夏休み中の生活習慣は、虫歯リスクに大きく影響することがあります。楽しい時期だからこそ、基本的なケアを忘れずに続ける意識を持つことが大切です。
3. 夏休み中の「だらけ対策」として始めたい子どものセルフケア習慣
生活リズムが崩れやすい夏休みは、虫歯リスクを抑えるために自宅でのセルフケア習慣を見直す良い機会です。子どもが楽しみながら続けられる工夫を取り入れてみましょう。
①毎日の歯磨き時間を決めておく
歯磨きを「できたらする」のではなく、朝食後・寝る前など時間と結びつけてルール化すると習慣化しやすくなります。テレビや遊びの前、絵本タイムの後など、生活の中で自然に歯磨きにつながるタイミングを設定するのも効果的です。
➁仕上げ磨きを親子の習慣にする
子どもが自分で磨けるようになっても、細かい部分は磨き残しが出やすい傾向があります。毎晩の仕上げ磨きを「親子の約束」にすると、子どもも前向きに取り組みやすくなるでしょう。
➂チェック表やカレンダーで可視化する
「朝磨き」「夜磨き」などを記録できるチェック表を用意し、達成した日はシールを貼るなどの工夫をすると、自分でやろうという意識が高まりやすくなります。視覚的に見えることで、達成感も得やすくなるでしょう。
④おやつ・ジュースのルールを決める
おやつは時間と量を決めることで、だらだら食べを防ぎやすくなります。また、ジュースや甘い飲み物は1日1回までなどと制限を設け、水やお茶を中心に水分補給をするよう促すことも大切です。
➄歯医者の定期受診を夏休みの予定に組み込む
夏休みは時間にゆとりがあり、定期検診やフッ素塗布を受けやすい時期でもあります。夏休みに歯医者の定期検診を習慣化することで、親子で歯の健康を見直す良い機会になるでしょう。
夏休みは生活が崩れやすい時期ですが、同時に新しい習慣を取り入れるチャンスでもあります。無理のない範囲でできることからはじめることが、長く続けるための第一歩です。
4. 青森県平川市の歯医者あずまデンタルクリニックの予防歯科診療
青森県平川市の歯医者 あずまデンタルクリニックは、青森県平川市平賀駅から車で4分の場所にあり、平川市の他にも弘前市・黒石市など青森県各地からご来院いただいている歯医者です。
あずまデンタルクリニックでは、患者さんのお口のトラブルを未然に防ぎ、「お口の健康寿命」を延ばすことを目指し、予防歯科(クリーニング・定期メンテナンス)に力を入れています。
歯医者で行うメンテナンスだけでなく、ご自宅でのセルフケアについても分かりやすくご説明し、患者さんが安心して続けられるサポートを心がけています。
歯医者での予防歯科って何をするのか分からない‥と疑問をお持ちの方は、あずまデンタルクリニックまでお問合せ下さい。
■青森県平川市の歯医者 あずまデンタルクリニックの予防歯科/クリーニング・定期メンテナンス
①歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニング
日々の歯磨きでは行き届かない歯周ポケットの汚れや、バイオフィルムの除去・ステイン除去を行います。
むし歯・歯周病の予防効果はもちろん、口腔内がすっきりし、見た目を明るくすることも期待できます。
②歯を強くするフッ素塗布
歯は、食事や飲み物で歯の表面のエナメル質が溶ける「脱灰」と、唾液によりそれらをもとに戻す「再石灰化」を繰り返しています。
フッ素はこの再石灰化を促進し、溶けかけた歯を修復しやすくしてくれます。
③一人ひとりに合わせた歯磨き指導
歯並びなどの状態により人によって磨き残しやすい箇所は異なります。
歯磨き指導では、特に気を付けるべき箇所や、必要に応じたケア道具の必要性・使い方を知ることができます。
まとめ
夏休みは子どもにとって楽しい時期ですが、生活リズムが崩れやすく、歯磨きや食習慣の乱れから虫歯リスクが高まることもあります。だらだら食べや歯磨き忘れ、ジュースの頻繁な摂取など、日々の小さな行動が積み重なり、口腔内の環境に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクを減らすには、予防歯科の考え方を生活に取り入れ、子ども自身が歯を守る意識を育てることが大切です。仕上げ磨きや歯磨き習慣の見直し、そして夏休み中の定期的な歯医者でのチェックも、健康な歯を保つサポートにつながるでしょう。
青森県平川市で子どもの予防歯科に関心がある方は、あずまデンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。
監修:工藤 東
略歴:
1995年:北海道医療大学 卒業
2002年:あずまデンタルクリニック 開業 現在に至る
所属団体:
東京SJCD
OSI
JIADS
日本口腔インプラント学会会員
日本顎咬合学会
OJ会員
ITIメンバー
日本臨床歯科CADCAM学会 会員
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